防災士について

全国の郵便局長が取り組んでいる防災士の活動についてぜひご覧ください。

想いを届ける ~広がる地域の絆~

福岡県 南畑郵便局 天野時生局長


私の防災士活動は2008年、居住する地域の公民館で開かれた「楽しく学ぶ防災講座」から始まりました。その後、毎年、公民館で防災講座を重ねるうちに、小学校、ボランティアセンター、社会福祉協議会、シルバー人材センター方々から声がかかり、様々な防災講座等を開催させていただきました。

本年5月には、中央公民館で開催された「那珂川市自主防災会総会」で基調講演をし、自主防災会組織後の具体的な取組みを提案させていただき、また、市と関係機関との連携の必要性について話をさせていただきました。

また、7月には「平成21年の中国・九州北部豪雨の災害を思い起こし、忘れずに今後の防災に生かす」ことを目的に開催された防災講座で、「~みんなで生き抜こう~平成21年を振り返って」と題し、講演をさせていただきました。

地元園児の想いを届ける

そして、2015年から居住地域の南畑幼稚園で東日本大震災についてのお話をする機会をいただきました。そこで南畑幼稚園が東日本大震災で被災した幼稚園に毎年支援物資を贈り、交流を行っていることを聞きました。園長さんと講話の打合せを行っている中で、支援物資を継続して郵送していることを聞き、「私が現地に届けましょうか」と申し出ました。

講演後、皆で「花は咲く」を歌う

果たして、園児のメッセージの寄せ書きと、園長さんの手紙、支援物資等を受け取り、電車、飛行機、自動車に乗り継いで「想い」を携え米谷幼稚園に着きました。園ではこの日、地震発生の14時46分の黙とうに合わせ、避難訓練を行っているところでした。その後、支援物資の贈呈式が行われ、南畑幼稚園の心のこもった「想い」を園児代表に手渡し、大変喜ばれました。お返しに歌のプレゼントをいただき、楽しくも感激したひと時でした。

この取組みは現在も続いています。子どもたちが被災された方々に寄り添って応援し、助け合う優しい心を持って成長して欲しいと思っています。本年3月には、この4年間続いた子どもたちのメッセージを紡いだ詩をつくり、私が曲をつけて、南畑幼稚園の卒園式にプレゼントし大変喜ばれました。

地域の防災意識向上に向けて

私の防災士活動は、居住区から校区へ、そして町へと広がり、東日本大震災への支援活動に繋がりました。当初は思ってもみなかった展開となりましたが、それは、日頃から人と人との繋がり、地域の絆を大切にしたいと思い活動してきたことの証であると感じています。

昨年4月に設立された「那珂川市自主防災会」では、今後、個別に区単位の活動にも加わり、防災の取組みをともに考えていけたらと思っています。

これからも地域の安心・安全を守るため、スキルをみがき、地域の皆さまの命を守る防災の取組みに尽力していきたいと思います。

楽しく学ぶ防災講座

自主防災会で講演

AED・心肺蘇生訓練の指導

防災相談コーナー