郵便局の地方創生

地域に根ざす郵便局が行なっている様々なサービスや取り組みをご紹介します。

「花とともに歩む」花見山公園清掃活動を通じて

東北地方会
福島県 北部地区会
福島豊田町郵便局 渡辺伸克局長


私たちの地区会では、平成13年から局長会・局長夫人・郵便局社員が一体となって「花見山公園の清掃活動」に行っています。

花見山公園とは、花木栽培農家である園主の阿部さんの善意により、一般に開放している個人の農地です。養蚕農家の副業として畑に花を植え始め、その後本格的に花の栽培を始めました。近所の方々からの山を見せて欲しいという声に応え、昭和34年から花を見る山「花見山公園」として開放しています。

花見山公園清掃活動は、一人の元局長の地域活動から始まりました。区内の写真店で花見山の写真を見ていたとき、公園の園主がゴミの問題で悩んでいるとの話を聞き、その後園主と会い、「見に来られた方には、是非きれいな花見山を見ていただきたい」という思いに共感し、「地域で困っていることを局長会で何とかしましょう」と協力を申し出ました。そして、この問題を局長全員で共有し、春と秋の清掃活動を行うことを決定しました。平成13年3月から毎年欠かすことなく、花見山公園及び周辺の清掃を実施しています。

平成20年には東北地方郵便局長協会の公益事業により、テーブルと長いすを贈呈し、さらに局長の輪を広げ局長会・夫人会・家族の総勢110名により清掃活動を実施しました。

ご存知のように、平成23年3月、東日本大震災が発生しました。それにより福島第一原子力発電所事故が発生し、公園のある地区の環境放射線量が4~5μSvと高いことが判明、報道されました。行政も事故の影響からクリーンアップ作戦を一時中止、局長会の中でも実施の可否を話し合いましたが、今後も春と秋の清掃は継続することを全会一致で決定しました。その後も、毎年春と秋の清掃を実施し、局長会と阿部さんとの信頼関係もより深めることができています。

人や環境が変化しても、花や人の思いは変わることなく続いていきます。私たち局長は花見山公園の清掃活動を通じ、先人たちの思いとこれまで培ってきた地域との信頼関係をもととして、これからも郵便局長一人ひとりが地域の方々と心を合わせ、奉仕の精神で地域へ貢献できる取組みを行ってまいります。


阿部ご夫妻と花見山公園

局長・夫人・家族で清掃活動実施