郵便局の地方創生

地域に根ざす郵便局が行なっている様々なサービスや取り組みをご紹介します。

国体と地域連携

〒918-8027
福井県 福井県中部地区会
福井福町(ふくいふくまち)局長
笈田 佳光(おいだよしみつ)

――平成30年9月に、第73回「福井しあわせ元気」国体・障害者スポーツ大会が、50年ぶりに福井県で開催されました。福井国体・障スポを通じて、地域の活性化に繋げる取組みを行った、福井県・福井福町郵便局の笈田佳光局長にお話を伺いました。まず、福井県中部地区の紹介をお願いします。

笈田 中部地区は福井県の中心部にあり、九頭竜川・足羽川・日野川の三大河川が流れるエリアに位置しています。福井市をはじめ、越前市、鯖江市、池田町、越前町、南越前町の三市三町がエリアで、その中に99局の郵便局があります。地区の中には、越前和紙や越前漆器などの伝統工芸や眼鏡産業などが盛んな地域もあります。また、足羽川桜並木からはじまり、南越前町の花はす、越前市の菊、越前町の水仙と四季を通して草花も楽しめます。

――早速ですが、郵便局が福井国体・障スポに関わりを持とうと考えた経緯を教えてください。

笈田 日頃から、郵便局が地域のお役に立てるには、どのような活動をすればよいのか模索していました。そのような時、当福井南部会エリアにある「福井運動公園」が、平成30年9月開催の国体・障スポに向け工事が進められているのを見て、この福井国体・障スポという大きなイベントに郵便局として何かできることはないか、と思ったのが発端です。

――具体的に、どのような活動を行ったか、教えてください。

フレーム切手贈呈式(向かって右から
西川知事、西嶋北陸支社長、上田中部地区会長)

笈田 郵便局では、平成29年4月に「福井国体・障スポPR用ミニのぼり」を作成し、県内すべての郵便局窓口に掲出し、PRに努めました。また、そのことが福井県の目にとまり、大会の協力企業になることができました。そして福井県の協力をいただき、平成29年5月17日、国体開催500日前を記念する「福井国体フレーム切手」を発行することができ、福井県知事に贈呈させていただきました。さらに、県庁内で臨時販売会を行いました。国体・障スポ公式マスコット「はぴりゅう」や県庁の職員の方にもご協力いただき、盛り上げていただきました。マスコミにも大きく取り上げられ、福井国体・障スポ開催を大きく発信できたのではないかと思います。

――郵便局のサービスをうまく活用し、福井国体・障スポのPR活動の一役を担ったわけですね。その他には、どのような活動をされましたか。

ラッピングポスト披露式

笈田 平成29年12月には、県内外の方に広くPRできればと考え、県内15か所のポストを、公式マスコット「はぴりゅう」をあしらったラッピングポストに飾りつけしました。装飾初日は、福井駅前に設置したラッピングポスト前で、近所の保育園児をお招きし、盛大に披露式を行いました。見た目にもインパクトがあり、福井国体・障スポのPRができたのではないかと思います。
 また、国体・障スポ開催期間中、各会場で郵便局の臨時出張所を開設することとなりました。郵便局をご利用いただくお客さまが、荷物を発送する際に使っていただけるよう、はぴりゅう段ボール箱(100サイズ)を作成し、国体・障スポ開催期間中の臨時出張所でも、大変ご好評をいただきました。また、はぴりゅう段ボール箱贈呈式の模様がテレビ放送されたこともあり、お客さまから多数のお問い合わせをいただきました。

――活動してきた中での、良かった点を教えてください。

笈田 国体・障スポの多くの活動をきっかけとして、平成30年2月に福井県と包括連携協定を結ぶことができました。以降、少子化対策(婚活)、地域経済活性化等においても県と連携していくこととなり、地域発展のために郵便局もお役に立てる環境作りができたと思っています。

レポーター
福井文京六(ふくいぶんきょうろく)局長  脇坂 早苗(わきさかさなえ)