郵便局の地方創生

地域に根ざす郵便局が行なっている様々なサービスや取り組みをご紹介します。

永平寺町における近助タクシー(デマンド型タクシー)による「貨客混載」の実証実験開始

実証実験期間  2021年2月1日(月)~2月14日(日)の平日のみ(9日間)
配達エリア   志比郵便局の配達エリア内の志比北・鳴鹿山鹿地区(418世帯)
       *近助タクシーを利用できる住民が居住している地区


<実証実験概要>※「プレス説明会資料」参照

永平寺町では、「小さな拠点」づくりの一環として過疎化が進む志比北・鳴鹿山鹿地区において、交通空白地の課題解決として令和元年11月から、近助タクシー(デマンド型タクシー)の運行を行ってきた。
その近助タクシーを軸に、より豊かな社会を作るため、様々な移動を複合的に連携させるという永平寺町MaaSの概念も取り入れ、ラストマイル配達を「貨客混載」で行うことが可能か、実証実験を行う。

2021年2月1日(月)9:15~ 志比郵便局(近藤義明局長)構内において出発式を行った。

代表者のあいさつ

河合永充 永平寺町長

永平寺町は、少子高齢化等の問題を抱えているが、その反面、住みやすい永平寺町をPRできる点も多い町である。
その永平寺町の良い点を更に充実させるために、令和元年11月から「近助タクシー」の試走運行を行い、令和2年10月からは利用料金を収受する本格運行に結び付けた。
さらに、様々な移動サービスを複合的に連携させ、より豊かな社会を作るための概念であるMaaS事業にも取り組んでおり、その一つとして、郵便局のゆうパックを配達する「貨客混載」の実証実験をスタートさせる。
この取組みは、経済産業省「地域新MaaS事業」と連携しながら実施するもので、貨客混載の実証の他に、志比北地区が地元の郵便局(浄法寺郵便局)を拠点とし、モビリティサービスが地域の活性化にどう貢献できるかを検証する。
郵便局が持っている地域ネットワークと、まちづくりにIOT事業を取り入れスピード感を持って取り組んでいる行政が連携することで、住民に安全と安心を提供し、地域の活性化、経済の活性化につなげていきたいと考えている。
永平寺町MaaSの取組みが、少子高齢化の課題を抱える全国の地域にとって一つのモデルとなるよう実りある実証実験としていきたい。

嶋田淳 福井南郵便局長

日本郵便(株)は、少子高齢化により国内の生産年齢人口が減少する中、その対応策として、自動運転車、配送ロボット、ドローンなどの新たな移動手段による輸配送業務の効率化に向けた「配送高度化」の取組みを進めている。
そのような中、「郵政事業創業150年」の節目の年に志比北・鳴鹿山鹿地区においてヒトとモノを混載する貨客混載の実証実験が開始することは喜ばしいことである。
永平寺町と郵便局は、平成29年、民営化10年目の節目の年に、住民サービス向上を目指した包括連携協定を結び、その取組みの一環として今回の「貨客混載」がある。
このような取組みを通じて、郵便局の地域における安心と信頼のブランドを確立していきたい。

近藤義明 志比郵便局長

永平寺町内6郵便局は、2017年に包括連携協定を結び、地域との連携を密にしてきた。
2019年から永平寺町MaaS事業が始まり、町内郵便局もその取組に賛同し、積極的に参加・協力をしてきた。
法律や社内ルールなど、様々な問題があったが、ようやく「近助タクシー(デマンド型タクシー)によるゆうパック配達(貨客混載)」の実証実験が志比郵便局(集配統合局)で行われることになり、夢の実現に向け一歩前進することができた。
これからも郵便局が、変わりゆく社会の中で地域発展の核となれるよう、いろいろなことにチャレンジしていきたいと思う。

デマンド型タクシーによる貨客混載の実証実験は、全国で初めてとなる。