全特 2016年7月夏号
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まで足を伸ばしましょう。創祀されたのは、明治二十四年のこと。「赤いろうそくと人魚」などの童話で知られる小川未明の父・小川澄晴が上杉謙信を祀るために発起したものの、資金が集まらず、前島密が援助した史実があります。 高田城がシンボルの高田地区は、政治と行政の中心としての長い歴史があります。二〇一四年には高田開府四〇〇年を迎えました。江戸時代には高田城が築城され、明治以降も国や県の出先が設けられました。現在は三重櫓が復元され、夜桜や蓮池で観光客を引きつけています。 直江津地区は北前船、明治以降は鉄道と道路など陸海交通の要衝として発展しました。港湾に面した好立地と、原油や天然ガスなどの地下資源を活かして工業立地が進められています。夏は海水浴、冬はスキーの名所でもあります。 また、忘れてならないのは、上越市の七割を占める中山間地域です。日本の棚田百選に選ばれた安塚区の棚田など、日本の原風景の残る美しい自然環境が残っています。積雪を生かした「灯の回廊」などのイベントも行われています。 北陸新幹線による新駅開通もあり、アクセスが便利になった上越市。 まずは、前島密の原点を知る第一歩、上越市を訪ねてみませんか。雪よけの屋根、雁木の続く通りに佇む丸ポスト。上越市・高田の雁木は、総長約16km。雪下ろし積雪を生かした「灯の回廊」春日山山腹にある春日山神社夏には紅蓮が高田城の外堀を埋め尽くす。07

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