ZENTOKU 2017年9月特別号
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大学芸術学部の学生さんが、古い廃屋に彫刻刀で一つひとつ彫り込み、屋根裏、天井裏まですべて彫り込んだ作品です。 廃校を利用した作品もあります。「ちからたろう」の絵本作家・田島征三さんが、絵本に書かれたドラマを一つずつの教室、体育館で再現した作品です。 中越大震災で取り壊すことになっていた茅葺きの家も、陶芸家の皆さんにお風呂や囲炉裏をつくっていただき、芸術作品に生まれ変わりました。宿泊することもできますし、素晴らしいレストランに変身しています。 こういう取組みは、若者に取り次いでいただいて初めて成り立つものです。大地の芸術祭は二〇〇〇年から三年に一度開催していますが、二〇一五年は五十一万人の方にお越しいただきました。若者の定住を促す施策を もう一つ、総務省の事業ですが、高齢化の進んだ地域を活性化させる「地域おこし協力隊」というプログラムがあります。都会の若者に三年間、高齢化が進む地域に住んでいただき、地域を活性化する仕事に就いていただくプログラムで、十日町市では現在十八人の方が活躍しています。これまで十日町市では三年後の卒業生の定住率が非常に高く、七割程度の方に残っていただいています。 本当に楽しい取組みが進んでいます。特に、子ども、子育て世代への支援は新潟県内トップクラスのプログラムを準備し、人口増に少しでも繋げていくことができるのではないかと日夜取り組んでいます。 郵便局との連携につきましては、みまもりサービス、郵便局での証明書の交付サービスなどでご支援をいただいています。地方創生は本当に大きな仕事ですが、今後も郵便局とも連携を密にし、十日町市から発信していきたいと考えています。 わが郵便局のお客さまは兼業農家が中心で、JAと結びつきが非常に強い方たちです。しかしながら、ゆうパックの発送をはじめ、全国への発信窓口は郵便局でと認識していただいているようです。国道沿いあるため、車でいらっしゃるお客さまがほとんどです。ゆうパックの商品にしてもJAとの協力は不可欠ですし、お互いの強みを生かして、地域活性化への道を探っていくことが大事だと考えています。 今や地域全体で盛り上げていかなければ、確実な成果は得られません。若い世代の流失は、どの地方も抱えている問題ですが、それぞれの特徴を生かして地方創生へのきっかけを起こすことができるのが郵便局だと考えます。 橘郵便局は、まさに過疎の進んだ山間地にあります。金融機関も郵便局の他にはなく、地域の人たちにとっては、郵便局が頼りです。 重宝されているのは、ATMだけでなく、ワンストップサービスです。いわば自治体の支所的役割ですが、お年寄りにとっては、徒歩圏内にある郵便局で必要なことが全て済ませられるというのは、非常に大きいことなんです。 若者でも怪我をして不便な思いをして初めてわかると言いますが、幅広い年齢層に合わせた目線で、どこにいてもユニバーサルサービスを受けることのできる地域であり続けることが、地方創生へと繋がっていくのではないかと思います。949-8551新潟県土ど市いち局長野の﨑ざき 克かつ己み948-0301新潟県橘たちばな局長金かね子こ 清せい一いち業種を越えた協力が地方創生へ繋がる最後の安心拠点・郵便局は全国への窓口きるのが郵便局だと考えます。へぎ蕎麦のフォルムカード07

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