ZENTOKU 2017年秋号
11/24

て、活発な意見交換を行った。 地方創生が叫ばれる以前に、自らの力だけで地方創生に真正面から取り組み、人口減に歯止めをかけた海士町。その戦略は人づくりを基本方針とし、島全体で現状を把握するところから始まった。町長自ら給料カットにより経費を節減し、その財源を未来を見据えた施策に投資することで、財政破綻の危機から見事に脱却を果たした。 平成二十八年度は、総務省が行う「ICTまち・ひと・しごと創生推進事業」に「隠岐海士の岩ガキ春香」と「高品質養殖マリンクラウド」が採用された。「隠岐海士の岩ガキ春香」は、CASと呼ばれる冷凍技術を導入したことで、一年中美味しく食べられる。ただ、輸送設備とコストの高さの問題が残っているという。 海士町が経営する離島の食材を集めたレストラン「離島キッチン」は、じわじわと人気が高まり、東京の第一号店、福岡の第二号店に続き、第三号店を出店予定とのこと。 難波局長は「郵便局は全国どこにでもある。このネットワークを生かす方法を探り、まず物流の面から協力し、しっかりとした地方創生へと繋げたい」と語った。白熱する意見交換海士町長と訪問視察メンバー。扌➡海士町役場。開放的なアプローチ。門柱の代わり(?)にポストがお出迎え 海士町町章。下方の三は水で、輪郭は波を表し、「海」中央部のキクは「士」形を成し、それらを表したもの。➡「自立・挑戦・交流」をスローガンに掲げる。扌 平成二十九年九月一日(金)、中国地方郵便局長会(末武 晃会長)は、日本郵便株式会社中国支社とともに島根県隠岐郡海士町役場を訪問し、地方創生と郵便局の今後の連携について、山内道雄海士町長をはじめ、施策を推進する吉元操総務課長、交流促進課の山斗隼人氏らと意見交換を行った。また、海士町の人づくり政策のひとつ「島留学」施策の関連施設である隠岐國学習センター等を視察した。その模様を、今号と次号冬号にてレポートする。(関連記事「リーダーインタビュー」23ページ)❖ 海士町役場で開催された意見交換には、中国地方郵便局長会からは、地方創生担当/美作地区会長・難波泰ひろ之ゆき津山一宮局長、出雲東地区会長・江角直記松江殿町局長、地元を代表して松本清孝菱浦局長が参加。日本郵便株式会社中国支社から、経営管理本部総務・人事部山下博文企画担当部長、経営管理本部経営管理部小川秀明担当部長が加わり、全国展開を見据える山内町長と今後郵便局とどのように協力体制を構築し、地方創生へ発展させていくのかという点につい海士町を訪問視察、町長と意見交換〜中国地方郵便局長会〜11

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る