ZENTOKU 2017年秋号
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私の勤務する高嶺郵便局は、沖縄本島南の糸満市内にあります。出身地でもある糸満市は、古くから南の海へと漕ぎ出した漁業で栄えてきましたが、那覇市に近いこともあり、現在は人口が増加し都市化も進んできています。 それでも地域が最大級に盛り上がるのは、旧暦五月四日の「糸満ハーレー」、旧暦八月十六日の「真ま栄え里ざと大綱引き」です。今回は、三〇〇年余りの伝統を誇る糸満市無形民俗文化財指定「真栄里大綱引き」をご紹介します。 真栄里チナヒチ(大綱引き)は、村の繁栄と五穀豊穣、人びとの健康を祈願して、毎年旧暦の八月十六日に行われています。明治のころまでは旧暦の八月十五日の夜に行われていましたが、白熱し過ぎてケガ人が出たり、喧嘩が絶えなかったことから、翌十六日の昼に変更されています。 また、戦前までは旧暦六月二十五日に青年たちが各家庭から稲わらを集めてきて綱をない、子どもたちによる綱引きも行っていたと伝わっています。これをミーメージナ(新米伝統ある真ま栄え里ざと大綱引き901–0325沖縄県 高たか嶺みね局長玉たま城き 幸ゆき一かず沖縄県勝負に向けて大綱登場を待つ地域貢献・地方創生活動拝見16

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