ZENTOKU 2017年秋号
20/24

592︱8334大阪府 堺さかい浜はま寺でら石いし津づ局長桐きり山やま 陽よう子こ私は平成十九年十月に防災士の資格を取得しました。 資格取得時研修の内容は「阪神・淡路大震災」を中心に大災害におけるメディアには出せない、強烈な被災状況をスクリーン等で視聴した上で、地震のメカニズムや防災の心掛け、災害発生時の対応・防災グッズの使用法などを学ぶものでした。この研修は十年経った今でも、鮮明に思い出せる大変有意義な内容でした。 南海トラフ巨大地震が非常に高い確率で発生すると言われる中、当局周辺は特に甚大な被害を受けると予想されおり、平成二十五年、浜寺地域の郵便局四局は「堺市津波率先避難等協力事業所」として活動することになりました。 まずは一五〇〇人規模の「四校区合同大規模津波避難訓練」を初めて実施することになり、地元でワークショップを開催し、津波ハザードマップの作成、避難場所までの誘導時間の測定、避難誘導場所への案内板の設置、防災資器材(拡声器・ビブス等)の保管管理、災害時の要援護者や幼稚園等との連携など多くの課題に取り組んできました。特に私は地震発生時には「堺市津波率先避難事業所」として「津波だ逃げろ!」と拡声器で叫びながら指定常に危機管理を意識して郵便局長主催の大声コンテスト郵便局長賞の表彰式典風景。の避難場所まで地域の方々を誘導するという重要な役割を担っています。 平成二十五年当初は、協力体制が郵便局四局と一社だけであったため準備がかなり大変でしたが、メディアにも取り上げていただき地域の方々には防災の取組みの起爆剤になった訓練でした。四回目となる今年は協賛事業所が二十数社にも増え、自治会が主催側にもなり参加者も三〇〇〇人超と、地域の防災意識はかなり高まってきました。 防災の基本は「自助」「共助」「公助」と言われています。防災活動を通して消防署や警察、自治会とも連携することができ地域との繋がりも深まります。「自助・共助」という点では日頃の訓練や会合に積極的に参画して多くの方々と顔を合わせることで成せるものだと実感しております。 今後は、一人暮らしの高齢者の方や身体が不自由な方々の安否確認が重要になってきます。「みまもりサービス」の導入を機に災害発生時にはそういった方々の救出等が行えるよう、常に危機管理意識を持ち「郵便局長と防災士」という資格が地域に必要とされるよう、さらに「防災力」を高めて地域に貢献してまいります。揃いのジャケットを着て、浜寺4校区津波避難訓練に参加子どもたちに興味をもってもらえると、保護者の注目度も大きくなる。頑張ってます! 防災士20

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る