ZENTOKU 2018年冬号
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781︱2399高知県 小こ川がわ郵便局長高たか橋はし 巧たくみ私の勤務する小川郵便局は、平成十六年、吾川郡の伊野町・吾北村が土佐郡本川村と合併し誕生した吾川郡いの町の、中山間地にあります。いの町は高知県中央部に位置し、土佐和紙で有名ですが、高齢化が進み、地域の運営にも深刻な陰を落としています。限界集落と呼ばれる地域も近くにあります。 川沿いに集落が形成されているため土砂災害、河川の氾濫には、古くから災害対策が施されてきましたが、最近では、発生が予測される南海トラフ大地震に対し、高知県も四国全体としても対策に乗り出しています。地区ごとの自主防災会が活発に活動を行っていて、防災に対する意識が高い地域だと思います。 しかし、高齢化と人口減少問題に直面している地域では、少人数でいかに減災に智恵を絞るかが、大切になってきます。例えば、郵便局近くでは津波はまずありませんが、太平洋岸を巨大津波が襲った場合は、海側に救助・支援を優先せざるを得ません。道路が分断されれば、山側の人たちは自力で数日間を過ごさなければなりいざ!に備える意識を常に小川局近くを流れる仁淀川支流。河川の氾濫には経験から認識が高い。消火栓に溜まった泥をかき出す。日頃の手入れが減災への第一歩。頑張ってます! 防災士ません。 このようなケースを想定し、一年に一度、自主防災会が中心となり、役場と共同で炊き出しの訓練が行われています。七〜八十人ほどの住民の方々がお米を持ち寄り、廃材等を活用した薪でご飯を炊いて皆でいただきます。季節によって気象条件が変わるので、いつ災害が発生しても対応できるよう、毎年不・定・期・に開催されています。 私は消防団にも所属し、半年ごとの訓練に参加し、年末の夜警や初午の行事を行っています。夜警(火の用心)の際は、子どもたちや付き添いの保護者たちと一時間ほどかけて地域の見回りを行います。子どもたちの防災意識を高めるのに、とてもいいことだと思います。 防災士としては、仕事の関係もあり、平日に開催される研修会になかなか出席できないのが悩みです。今後は自主防災会や県の防災士会と連携強化を図っていきます。また、いつどこで起こるかわからない災害に備えて、いざ巨大地震が起こってもパニックにならないよう、常日頃から具体的に何をするのか考え、行動したいと思います。20
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