ZENTOKU 2018年冬号
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三味線で、枠を越えた交流153︱0064東京都下しも目め黒ぐろ郵便局長矢や吹ぶき 明あき子こ文化交流会での出演者たちと活躍する女性局長❸郵便局のある地域は、目黒区と品川区の境にあります。近くに大鳥神社があり、十一月には酉の市でたいそう賑わいます。都心ではありますが、神社・寺院も多く、昔ながらの風情が漂うまちです。東京の一極集中が叫ばれ、過疎化には縁がないように思えますが、世代交代の際の相続などから、若い世代が都心を離れ、高齢化が進んでいます。 私は祖父、叔父と続いた郵便局を引き継ぎましたが、めまぐるしく変化する地域に比べ、この辺りは人と人との繋がりがまだまだ残っているのではないかと思います。 ちょうど民営化を控えた時期に郵便局長になりましたので、就任後三年ぐらいは、覚えることばかりで仕事に追われていました。そのような中で、続けていたのが三味線です。「三味線が好き」というだけで、年齢も職業も関係なく、繋がって交流できるのはとても楽しいことです。 もともと三味線は、日本人にとって、下目黒最も身近な楽器でした。今はいろいろな楽器があり、三味線に親しむ方も減っていますが、最近では、若い人たちの間でもよく知られる演奏家も出てきました。もっと三味線の魅力を知ってもらえるといいなと思っています。三味線の発表の場は、文化交流会です。お師匠さんの関係で、目黒区と品川区、両方の文化交流会に参加しています。地域活動を意識したものではないのですが、お稽古や皆さんとのおしゃべりの中で、郵便局長としての私に、ご相談を受けることもよくあります。女性局長ということもあって、気軽に話していただける雰囲気があり、仕事に通じる、ちょっと真剣な話も和やかに出来ているのではないでしょうか。 文化交流会の参加者も高齢化の波が押し寄せてきていて、郵便局長としては高齢の方々の頼りになる存在でありたいと思うと同時に、若い世代との交流も図って、いろいろな枠を越えた活動を展開していきたいと思う今日この頃です。和楽器の音色が心に響く晴れ舞台で地唄も披露伝統文化をもっと身近に感じてほしい22

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