ZENTOKU 2018年春号
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『半世紀ぶりの大祭』岐阜県地域貢献・地方創生活動拝見宮村郵便局がある高山市は、岐阜県の北部、飛騨地方のほぼ真ん中に位置し、東京都とほぼ同じくらいの面積を有する広大な市です。高山市で行われるお祭りとしては日本三大美祭の一つに挙げられています高山祭が有名ですが、全国でも類を見ない飛騨地方独自のお祭りとして、各神社で行われるお祭りとは別に、飛騨地方の神社(神輿やまつり行列)を一斉に招請して天下泰平・五穀豊穣などを祈念する“大おお祭まつり”というお祭りがあります。大祭は、一之宮町の飛ひ騨だ一いち宮のみや水み無なし神じん社じゃが起源であり、二三八年前の一七七九年に第一回目が行われたことが記録されています。この独特なお祭りは、江戸時代に十八年間続いた農民一揆で疲弊した人心を奮い立たせたことから「世相の凶あしきを吉に返す世直しの大まつり」として、飛騨各地の神社で不景気の時や異変の後に行われ、近年では、高山市の櫻山八幡宮や飛騨市神岡町の大津神社において、東日本大震災からの早期復興を併せて祈願した大祭も行われました。 社格が高く大祭の起源である飛騨一宮水無神社の大祭は、その中でも最大で、鎮魂や平和を祈る祭りとして行われており、昨年は509–3599岐阜県 宮みや村むら郵便局長洞ほら口ぐち 真まさ人と五十七年ぶり十一回目の大祭を、飛騨地方にある神社約三〇〇社と関係者七〇〇〇人をお招きして、五月三日から四日間にわたり盛大に開催され、、初日には天皇陛下より御幣帛を賜り、本殿で天皇幣奉幣式神事が行われました。 一之宮町は、私が育ち、現在も家族とともに生活している大好きな町です。一世一代の大事業に、町のため、そして氏子の一員として準備の段階から携わり、「参与」という役もいただきながら、地域と一丸となって心からおもてなしをし、大祭を成功させるため取り組みました。また、祭りの四日間は伶人*として祭典での雅楽の演奏やまつり行列への参平成29年の大祭ポスター。*雅楽を演奏する人のこと。10

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