ZENTOKU 2019年冬号
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799︱2399愛媛県菊きく間ま郵便局長戎えび屋や 真まさ信のぶ子どもたちから広がる地域の防災活動頑張ってます! 防災士私が菊間局長に就任したのは平成二十四年四月のことで、その年に防災士資格を取得しました。平成二十三年の東日本大震災を受け、今治市も資格取得に補助金を出すなど、防災に対する地域ぐるみの取組みが盛んになり始めた時期でした。菊間郵便局のある地域は、屋根瓦の菊間瓦が地場産業として有名です。しかし瓦が阪神淡路大震災の際、住宅倒壊の一因とされたことで、現在では瓦産業も伸び悩んでいます。防災士資格取得後は、今治市防災士会の会長さんが局のご近所にお住いのため、定例勉強会や防災訓練など行事のあるごとに「局長参加するの?」「次は○月○日だから」といろいろ気にかけてくださり大変ありがたく思っています。月一の定例勉強会では毎回テーマを決め避難所開設やけがの応急処置、簡易トイレの作り方等、今治市の各自治会や職場の防災士が参加し意見交換や実践活動を行っています。最近では、地元の亀岡小学校での防災避難訓練に市の防災担当、そして地域の防災士の方七名と一緒に参加し避難訓練を行いました。この訓練は南海トラフ大地震を想定したものです。まず発災後校庭に全校生徒約五十人が避難、点呼の後、津波対策の二次避難場所への移動、移動途中で亀岡保育所の園児と合流し高台の公園へ一緒に避難しました。実際に体験すると、子どもたちからもいろいろな意見が出ました。「本当の地震ならこんなにスムーズに移動できない」、「家や塀や電柱が壊れて倒れたりする」と真剣な表情で話す姿が印象的でした。防災士から子どもたちへ、特にお知らせしたいこととして「自分の命は自分で守る」、地震はいつ起こるかわからない、だから「普段から家族とよく避難する場所と持ち出す物の話をしておく」の二点を伝えました。菊間地区も高齢化が進み、子どもは地域の大切な宝物です。子どもが防災に対する意識を高めれば、その保護者も影響を受けて取り組みます。学校行事を通じて地域の方に防災・減災への関心を高めていただけたら良いなと考えています。そのためにも、防災士である自分がまず自分の命を守り、学んだことを一つでも実践できるように日頃からの準備と心構えを持って活動したいと考えています。市の防災担当と地域の防災士7名で参加した避難訓練。子どもたちも熱心に耳を傾けてくれた。16

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