ZENTOKU 2019年春号
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地域貢献・地方創生活動拝見子どもたちの未来のために、離島での地域活性化鳥羽湾には有人離島が四島あり、その中の一つが私の生まれ育った菅すが島しまです。世帯数二〇〇、人口約五五〇人の小さな島で、人口の約半数が漁業関係者です。 名古屋市内の郵便局に勤めていた頃から「菅島に帰ったら地域のために何ができるだろう」と常々考えていました。そしてたどり着いた一つの答えがフットサルでした。私自身ずっと続けてきたのでサッカーは大好きですし、サッカーを小さくしたフットサルは少ない人数で楽しめるという点で、菅島のような人口の少ない地域ではピッタリなチームスポーツです。517–0004三重県鳥と羽ば菅すが島しま郵便局長小こ寺でら 雄ゆう一いち 菅島に帰って局長を拝命したのが二〇一四年四月。その前後からメンバー集めを始めましたが、「新しい局長がフットサルをする」という噂がどんどん広がり、それに反応した子どもたちから「僕もフットサルしたい!」「いつからするの?」「保育所の子でもいい?」などたくさんの声が上がりました。 小学校のスポーツ少年団が無くなって数年、子どもたちはスポーツをすることに飢えていました。 そこで私は方向転換し、本来の目的であった「私たちが楽しむ大人の部」とは別に、「子どもたちの指導育成を目的とした子どもの部」を設立し「菅島フットサルクラブ」を立ち上げました。 過疎高齢化が進む島ですが、保育所の園児から小学生、中高生、四十代のベテラン漁師さんまで、多くの方に来ていただけるようになりました。設立から五年が経ち、年々子どもたちの数も若者の数も減っていますが、三重県(上左)練習日には子どもたちの元気な声が体育館にこだまする。(上右)菅島フットサルチームのエンブレム。(下)子どもたちから大人まで。菅島フットサルクラブのメンバーたち。菅島坂手島鳥羽答志島鳥羽市太平洋●〶鳥羽菅島郵便局10

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