ZENTOKU 2019年春号
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かった方には、「蜃気楼みられんだちゃ証明書」を発行しています。このようなホスピタリティの面を応援していきたいと思っています。 「魚津のタテモン行事」の「たてもん」とは、高さ約一六メートルもある大柱に、九十あまりの提灯を三角形に吊るし下げ、その下に絵額をつけ、長さ一〇メートルもある横木と橇そり台だいに立て、総重量五トンのものを約八十人で威勢よく曳き回す船形の万燈です。地域の伝統、文化を支えていく人たちを増やしていかなくてはなりませんが、狭いエリアだけで守ろうとしても出来ません。子どもたちをはじめ、市民の皆さんに一緒に伝統や文化を学んでいただき、地域全体で魚津市を守っていく。伝統、文化を学んでいくことで、地域の絆を結び直すきっかけになればと思っています。魚津市が現在抱えている問題点について、顕著なものをお聞かせください。また、解決すべく、どのような施策を展開されていらっしゃいますか。 やはり、人口の減少と高齢社会の進展を如何に緩めるかが課題となっています。そのために、教育環境の充実と新産業の育成に力を入れています。誘致やUIJターンの受入れが現実的に行えるゲーム産業に注目しました。「つくるUOZUプロジェクト」と名付けられたこの取組みは、魚津商工会議所、北陸職業能力開発大学校、魚津市の産学官による実行委員会を中心に、平成二十九年より開始しました。これまで、各界で活躍するクリエイターを招き、ゲーム開発講座や技術指導などを実施したゲームフォーラム、泊込みでオリジナルゲーム制作を行う「ゲームハッカソン」を開催しました。今年度は引き続き、GAMEサミットの定期開催や、プロジェクト参加者が制作したゲームを魚津産業フェアへ出展するほか、eスポーツ大会を実施する「ゲームフォーラム2018」を開催しています。郵便局との連携の状況、今後期待されていることをお聞かせください。 郵便局とは、平成二十九年七月に協定を結び、高齢者の見守り、道路損傷状況の情報提供等をしていただいています。郵便局の地域における生活の拠点としての位置魚津市内郵便局との地域協定締結式(右より村椿市長、魚津郵便局 車谷 勝局長、西布施郵便局 潮由加子局長。)。北陸郵便局長協会からの車椅子贈呈式(中央は呉東地区会長 中川 清範局長)「たてもん」とは、富山県の有形民俗文化財で祭り自体は「魚津のタテモン行事」として国の重要無形民俗文化財に指定。 子どもたちにとってより良い教育環境を整備するために、市内十二校の小学校を四校とする統廃合を進めています。あわせて電子黒板やタブレットPCの導入を行い、教育のICT化を行うことで、これからの時代を生き抜く子どもたちが、情報活用能力を身に付けることができる環境の整備に力を入れています。 また、新たに「ふるさと教育推進基金」を創設しました。市民や企業からの寄附を積み立てた基金で、子どもたちに魚津の自然、歴史文化、産業や人に触れ学び体験する機会をつくります。ふるさとに誇りと愛着を持ち、心豊かな子どもの育成を目指します。 新産業の育成では、地形の条件から、首都圏から離れた狭小な土地でも事業展開が可能であり、将来的な企業づけはとても大きいと思いますので、連携をさらに深めていくべきだと考えています。 また、魚津市の全小学校、中学校に、かもめ〜るや年賀はがきを郵便局からご提供いただき、授業で手紙の書き方や手紙を書くことの大事さを教えています。 平成二十九年十二月に北陸郵便局長協会様から、車いす十台を寄贈いただきました。公共施設に配置されましたが、高齢者や障害者の福祉向上に活用させていただいています。 今はネット社会ですが、実際に物を届けることはとても大きな機能だと思います。郵便局の皆さんは、その地域に住んでいる人たちの顔をよく知っています。今の地域社会に求められているフェイス・トゥ・フェイスのサービスや、高齢者の見守りなど、そういう分野での果たす役割はとても大きいし、今後も大いに期待できると思います。19

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