ZENTOKU 2021年秋号
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志を同じくする仲間とともに しかし、自分一人では実行できることが限られます。そんな時、出会ったのが「勝浦いすみ青年会議所」でした。青年会議所は、二十代~四十代の青年で構成されており、様々な活動を展開しています。志を同じくする同世代の仲間の共感と後押しによって、まずは地元観光協会の方々に「スポットツアー」を体験していただき、今後の非接触型アプリを通じた観光対応に一石を投じる会を催しました。 そもそも観光アプリ自体がこの地域には馴染みのないものでしたが、実際に体験していただくことで展開のイメージをつかんでいただくことができました。非接触型による観光ガイドの必要性を感じていたものの「やり方がわからない」「外注すれば楽だが、予算の制限がある」等の理由で実現に踏み出せないでいたのです。 会合で実現した体験を通じ「スポットツアー」は自分たちがやろうと思えば実現可能な取組みだと実感していただけました。千葉県初のスポットツアー公開 日本郵便株式会社本社と関東支社のバックアップのもと、地元観光協会とスポットツアー株式会社さんとの協議の場を設け、多くの関係局長の協力を得て地域の見どころ情報の収集やキーマンとの折衝を重ねました。その結果、夷い隅すみ郡御おん宿じゅく町まちにおいて千葉県初のスポットツアーのコースが公開され、その後、勝浦市、大多喜町と導入が広がっています。高齢化社会での郵便局長の役割 高齢化の進む地域では、活動する方も年齢が高い方が多いのが実情です。そんな中、「オンライン会議のやり方がわからない」と助けを求められればその手伝いを行い、また、「郵便局でこんなことができないか?」等様々な相談を受けるようになりました。お客さまの千葉県初 スポットツアー体験会の一コマ大多喜町の手彫りトンネル。菜の花をバックに走る鉄道で有名な「いすみ鉄道」のいすみ市第二五之町踏切。千葉県東南地区会でスタートした郵便局主催のツアー(茂原市内郵便局ツアー)も公開。 郵政創業150年の企画の一つとして実施。多くの人形が所狭しと飾られている勝浦市遠見岬神社のビックひなまつり。茂原市内郵便局ツアーニーズを先回りして「郵便局でこんなことができますよ」と、提案ができるようにもなりました。今では、自分が思っている以上に郵便局だから実現できることが多い、地域での活動の場を広げることができると日々実感しています。今回のケースでは、ボランティアスタッフ、観光事業者、観光協会、行政担当者の方々との交流を通じ相談を受けたり情報を共有することで、さらに地域との距離が縮まったと感じています。* * * 郵便局長が目指すこれからの地域貢献は、日々変化する社会の中で、数年前には実現不可能だったことが、これからは技術の進歩や社会の変化によって可能になってくるかもしれません。 郵便局長として、常に地域に目を配り、地域の価値向上を決して諦めない、「やり続ける」ことを目標として、地域を元気にする活動を行っていきたいと思います。11

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