ZENTOKU 2021年秋号
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772︱0051徳島県 鳴なる門と高たか島しま郵便局長中なか川がわ 晶あき夫お 郵便局の地方創生 徳島県東部地区会は、鳴門市、徳島市、板野郡(松茂町、北島町、藍住町、板野町、上板町)、名みょう西ざい郡(石井町、神山町)、名みょう東どう郡(佐さ那な河ご内うち村そん)に所在する80局の郵便局で構成されています。地区会としての活動の際には一丸となりますが、日頃はそれぞれの市町村と地域の郵便局が連携し、地域の独自性に応じた地方創生活動を行っています。 例えば、地方創生の施策を推進するに当たっては、自治体との包括連携協定の締結が不可欠となります。今回ご紹介する鳴門市と徳島市では、締結までのアプローチが異なり、実施する施策も自ずと細部にわたって違いが見られます。 鳴門市と郵便局との間で2019年に地方創生推進協議会(以下、推進協議会)を立ち上げました。定期的に推進協議会を開催し、そこで市と郵便局が、地方のためにどのような協力ができるか、などを話し合い実行してきました。 2020年9月にこれまで連携してきたものを取りまとめる形で、包括連携協定を締結しましたが、これまで積み上げてきたものが数々の施策として結実しています。 一方、徳島市では包括連携協定締結が出発点となっています。市と郵便局の連携を実りあるものにするため、どういう事業を行っていくのがよいのか検討を重ね、組み上げていく形で進みました。締結は2021年3月でしたが、コロナ禍後に実施予定の施策は、十分に練り上げられたものですので、地域の皆さまに浸透する速度が速いと思います。地方創生ケーススタディ⓲772︱0002徳島県鳴なる門と斎さい田た郵便局長村むら越こし健けん治じ770︱0042徳島県徳とく島しま蔵くら本もと郵便局長郡こおり 崇たか志し鳴門市│││││││││││││││「フェーズフリー*」の取組みの推進 鳴門市では「フェーズフリー」という考え方を地域防災計画に取り入れています。日常・非日常を問わず使用できる物品やサービスを、普段から使用するという考え方です。災害時は平常心で行動することが難しいものです。些細なことからストレスが積み重なり、思わぬ怪我をしたり、被害を大きくさせてしまうことはよくあるそうです。この「フェーズフリー」の考え方を、郵便局からも発信しようと、フェーズフリー品を導入しました。 郵便局窓口備付けのボールペン、郵便局社員が使用するボールペンを、非常時でも使いやすい加圧式に変更。また、耐水・耐候性付箋を災害対応物品に加えました。 日頃から防災・減災に繋がる施策として広げていきたいと思います。*フェーズフリーとは、身の回りにあるモノやサービスを日常時、非常時というフェーズ(社会の状況)にとらわれず、役立てることができるという考え方。 非常時にも普段利用しているモノやサービスが適切に使えるようにすることで、安心して豊かに暮らせる社会の実現を目指す。鳴門市徳島市鳴門の渦潮徳島名産・すだち徳島県板野郡名西郡名東郡 それでは地区会の地方創生担当局長、村むら越こし健けん治じ局長(鳴門市)と郡こおり崇たか志し局長(徳島市)から、鳴門市と徳島市の地方創生施策の数々をご紹介します。08地域の個性に応じた地域の個性に応じた地方創生に尽力地方創生に尽力

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