ZENTOKU 2022年夏号
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こんな活動もしています!15防空壕と同様の環境を再現する栽培システム。環境を選ばず“防空壕きくらげ”の栽培が可能。郵便局内ロビーに設置された無人販売の棚。“防空壕きくらげ”について、 お客さまのご質問に答える 塚越局長。「地元の自慢の味」としてふるさと小包を送られるお客さまも多い。2022年の取扱期間は4月11日から10月31日まで。 この“防空壕きくらげ”の主な販路は、郵便局の地域限定ふるさと小包(川崎市内)と川崎市内の3郵便局。2021(令和3)年4月からふるさと小包の取扱いが始まり、8月から川崎栗平郵便暁局長)内での無人販売がスタート。局(塚局長)、翌年612月から新百合ヶ丘局(奥局長)でも始月からは百合ヶ丘駅前局(村まった。また、ニュースやテレビでも紹介されるなど、地域発の個性を放つ新名物として、名前が浸透してきている。 生産者は、市内で長年にわたりヒーター線を崎帆洸社製造・販売している株式会社熱源(船長)。敷地に防空壕があることを知り、戦争の越広つかごしひろあきおくとみすすむむらかみあつしふなさきほうこう富進上敦記憶を伝えるために再生した防空壕で、本業を生かした事業ができないかと検討を重ね、“防空壕きくらげ”の栽培に至った。ふるさと小包による販売は、全国に広がる郵便局のネットワークに魅力を感じた社長が、川崎栗平郵便局に相談したことが始まりだったという。 全国から購入希望が届いたことから、株式会社熱源では“防空壕きくらげ”の栽培環境(温度・湿度管理)を再現したシステムを開発し、要望に応えている。塚越局長は、地元川崎市の特産品の販売を通して、地域の活性化に寄与していきたいと語る。川崎市の新名物“防空壕きくらげ”を郵便局内で無人販売(神奈川県)“防空壕きくらげ”のキーワードは「川崎市特産」 “防空壕きくらげ”とは、今、注目の神奈川県川崎市の新たな特産品。太平洋戦争時に掘られた防空壕を再生させた施設内で栽培されていることから、この名前がある。 現在、国内で流通しているキクラゲは、中国から輸入された乾燥品が8〜9割を占める。一方、“防空壕きくらげ”は、栽培に使用する菌床のオガ屑や菌も国内産を使用し、使用後の菌床も畑の培養に再利用されている。目立った特産品のなかった川崎の地で、生で出荷されている“防空壕きくらげ”は、新名物として、大いに期待されている。郵便局の地域協働ビジネス

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