ZENTOKU 2022年夏号
9/16

2011(平成23)年3月11日に起こった東日本大震災。地震による津波被害のため閉鎖となっていた福島県内の二つの郵便局が相次いで営業を再開した。2022(令和4)年4月11日には、双葉郡大熊町の大熊郵便局(安田清克局長)が、また、5月10日には、いわき市豊間地区の豊間郵便局(遠藤雄三局長)が移転・再開された。大熊郵便局は、1912(明治45)年に開局した郵便局。開局以来、地域のお客さまに寄り添い続けてきた。東京電力福島第一原発事故の影響で、全町民が町外避難となったため郵便局も閉鎖され、震災の翌年には、大熊局のあった地域が帰還困難区域となっていた。2019(平成31)年、避難指示の一部解除により営業再開が決定し、特定復興再生拠点区域に移転し、オープンした。この区域には、2021(令和3)年にオープンした商業地域やコミュニティセンターなどがあり、〝復興の拠点〟に向け整備が進められている。大熊郵便局周辺には、大熊町役場の新庁舎や復興公営住宅が立つ。金融機関のなかった地域の方々にとって、待望の開局となった。開局当日はオープンに先立ちセレモニーが行われ、その後、開局を心待ちにしていた地域の方々が、次々と窓口にかけつけ、「郵便局が戻ってきてくれて嬉しい」と歓迎  の声が上がっていた。   豊間郵便局は、1908(明治41)年に開局。津波により局舎が全壊したため、閉鎖されていたが、2011年12月に、近隣の中央台地区に仮設店舗を建て、いわき中央台開していた。11年ぶりに豊間地区に戻ってきた郵便局に、地域住民の方々は、「郵便局が戻ってきてくれて嬉しい」と喜びを語っていた。窓口で手続きをするお客さま。豊間郵便局のセレモニーのテープカット。左から6番目が内田広之いわき市長、右隣から順に小野木東北支社長、髙島主幹地区統括局長、髙橋地区統括局長、遠藤局長。開局を待ちわびていたお客さまが列を作って並ぶ。大熊郵便局のセレモニーのテープカット。中央の吉田淳大熊町長を挟んで、右が小野木東北支社長、左が髙島主幹地区統括局長(大玉局)。右端が髙橋地区統括局長(鹿島局)、左端が安田局長。      郵 便局との名称で営業を再      9 大熊郵便局豊間郵便局福島県内の2つの郵便局が11年ぶりに営業再開〜東日本大震災からの復興に向け大きな一歩〜ZENTOKUズーム

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る