つゆの内包に続き、新しい事業展開も たって、員弁部会11局が総出で取り組み、生粋の地域の名産品として作り上げました。そもそものアイデアは地元のふじた農産の藤田克己代表取締役社長が見た夢から生まれたとのこと。「ある日、国道365号がそば街道になった夢を見た、と藤田社長がおっしゃって……。いる県外の製麺を引き受けてこの事業の発案者でもある藤田社長の協力は大きいものでした」(佐藤局長)藤田社長はいなべ市に隣接する桑名市の元職員。脱サラして農業を始め、そばは約20ヘクタール(東京ドーム約4個分!)を作付けていらっしゃいます。「藤田社長の発案と助言があればこそ、〝郵便局でしか買えないそば〟*の商品開発に成功できたのです。 加えて、霧しなの近藤清司生産・製造部長などの協力も大きいものでした。『長野県の郵便局長にはずいぶん世話になっている』『郵便局は物流と販売の両方を兼ね備え、地域に貢献している』と評価していただき、普段は断っていただき、製造に関するノウハウを細かなところまで教えていただきました。真摯に仕事に取り組んでおられる全国の郵便局長、社員の皆さまに感謝です」(木村局長)初年度の『いなべ石臼挽きそば』は、発売から3週間で完売しました。 なお、包装フィルムやチラシの文字は元郵便局長の奥様、ことに繋がりました。デザインは藤田社長の娘さんの同級生の地元デザイナーらに依頼し、チラシ写真も地元の写真愛好家にお願いしました。まさに〝地元の縁尽くし〟の商品開発。地域を愛する気持ちが原動力となった結果といえます。 〝いなべのそば〟の美味しさをもっと手軽に味わってもらおうと、2024(令和6)年からは『いなべ石臼挽きそば』の包装に「つゆ」を内包することにしました。お客さまの声から生まれた小さな工夫ですが、付加価値を高める さらに、ロジスティクス事業への展開も視野に入れ、藤原郵便局の一部を賃貸で、そばの倉庫として活用しようと考えています。そのほか、伊勢茶、梨、シクラメン等、いなべ市周辺の他の産品のチラシをリニューアルするなど、『いなべ石臼挽きそば』で培った商品開発の経験を糧に、新たな取組みを検討しています。112024年度は、お客さまの声にお応えし、つゆ入りで販売。(5パッケージつゆ付き2,900円(税込)) * 現在は、いなべ市のふるさと納税の返礼品に採用されているほか、みえ美食市場(みえ商工会アンテナショップ)等、限定された場所で取扱いがある。北勢の名峰・藤原岳を望むいなべ市大安町のそば畑
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