首長のおすすめ新宿には横丁の居酒屋文化が残っています。高層ビルが林立する今日にあっても、この文化は誇れるものです。思い出横丁、荒木町、神楽坂、新宿ゴールデン街、中井界隈……、皆、居酒屋や個人商店などの横丁文化が残る元気な街です。老舗のお店もあれば、若い人が「もしかしたら、お店が持てるかも?」とチャレンジできる街もあります。景気の波などによって淘汰されることはあっても、文化としての活気は途切れることなく生き続けています。新宿は文字どおり江戸時代の「新しい宿場町」から生まれ、多くの遊興施設もできました。芝居小屋も数多く点在し、今も庁舎近くの花園神社や西新宿の中央公園などではテント芝居が催され、劇団や俳優はもちろん、多くの劇作家が育ち、そのお弟子さんたちが店頭劇場やミニ劇場をつくって作品を発表しています。そのような劇場文化も新宿の誇りです。誘致するために名乗った街ですが、第二次大戦後、工事資材が調達できず、誘致が叶わなかった歴史があります。今70年の時を経て、劇場がオープンし、大衆演劇を催すようになりました。多くの区民にとって、新宿は大衆文化の発信地であるという思いがあります。ければ手に入らない〟名産品はあまりありません。老舗の商品は、百貨店や通販で概ね取り扱われています。での養蜂事業も始まり、新たな新宿産品も誕生しています。歌舞伎町はもともと歌舞伎座を一方、新宿に〝来ていただかなしかし、最近では、福祉事業所きっかけはあるのでしょうか? たくさん失敗してきましたが、臆せずチャレンジすることです。失敗によって得た経験の積み重ねを歴史や身近な人の体験に学んだといったことは数多くあります。例えば、「アーティスティックスイミングのあるコーチが妥協を許さない熱血的な指導をし、選手が奮起してオリンピックでメダルをとるまでになった」といった話を聞くと、極限までの努力とはどんなことか、自分はまだ何かやることはある、と考えるようになります。もちろん健康第一ですが(笑)。 中国の古典に『呻し吟語』*という典籍があります。その中に、「相手が誰であれ、過ちを指摘してくれたら、修正する。相手に完璧であることを求める必要はない。」という教えがあります。「苦手な人の言葉であっても、自分をよくするために助言してくれているのならば、素直に受け入れなくてはならない。」といったことが書かれています。 また、私はある議員の秘書をやっていたのですが、その方は「自分の物差しを持ちなさい」と常々おっしゃっていました。「自分の物差しがあれば新しい事態にも対処でき、大きな間違いはしない」と。そのように多くの人から学び、教えられて今の自分があると思います。そういう心の持ちようができるようになった座右の銘といったものはありますか?んぎんご ||8* 明代の思想家呂りょこん坤による著作。市民生活の日常的な心得や政治的な場における処世訓を説く。2023年10月、大衆劇場の常打ち(常設)小屋として開業した歌舞伎町劇場昭和時代のコマ劇場周辺所蔵「新宿歴史博物館」全国に伝えたい新宿区の魅力横丁文化、劇場文化を堪能できるまち
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